柔道男子１００キロ超級でパリ五輪代表の斉藤立（国士舘大）が８日、都内で行われた男子代表の強化合宿で取材に応じた。この日は２２歳の誕生日だったが、午前の練習終わりに練習場で報道陣からサプライズのバースデーケーキを贈られ、「ほんまですか？めっちゃうれしい。オレは幸せもんだ」と歓喜。自ら音頭を取って「ハッピーバースデートゥーユー」を歌い出し、「ディア…オレ～♪」とおどけた規格外の大器は、２２歳の誓いとして「オリンピックで優勝です」と決意を込めた。

　「合宿中の誕生日は初めてだったので、すごく新鮮。（この日の朝）雪が降ったときからこうなるだろうなと思っていた」と謎のコメントを残しつつ、「（お祝いは）絶対にないやろなと。（報道陣から）まさか盛大に祝ってくださるとは思ってなかった。ビックリしてます」と喜んだ。

　今春で大学を卒業し、夏にはパリ五輪の大舞台に立つが、「五輪で優勝するかしないかで今後の人生が大きく変わる。やっぱりお父さん（故・斉藤仁氏）のつながりもあるので、必ず優勝するって（気負う）気持ちじゃなくて、やってきたことを全て出し切るって気持ちでいこうかなと思う」と気持ちを新たにした。

　慢性的な腰のけがなどに苦しみ、昨年は世界選手権で７位、マスターズ３位、ＧＳ東京大会５位と勝ち切れない大会が続いているが、「年をまたぐときに、悪いことは２０２３年に全部置いていき、２０２４年から再スタートしていく」と心機一転。今後、国際大会に出場した後、夏の大一番に備える。