「名古屋ウィメンズマラソン」（１０日、バンテリンドーム発着）

　パリ五輪最終選考会を兼ねて行われ、２１年東京五輪１万メートル代表で、安藤友香（２９）＝ワコール＝が自己ベストとなる２時間２１分１８秒で優勝したが、残り１枠のパリ五輪切符獲得を逃した。１月の大阪国際女子マラソンで２時間１８分５９秒の日本新を出した前田穂南（天満屋）が五輪代表に決定した。

　安藤は場内インタビューで「また今日をスタートにして、気持ちを新たに頑張りたい」と話していた。レース後の記者会見では、今後について「ちょっとまだ終わったばっかりでこれから整理するところ。またコーチと相談してきめていきたい」と出走予定などは未定だとした。

　パリ五輪切符獲得へは、今大会で前田の日本記録を更新することが絶対条件だった。安藤は「目標達成はできませんでしたが、一緒に頑張ってきてくださったことはこれからの糧というか宝物になる。今日の気持ちを忘れずに頑張って走って恩返ししたい」とかみしめた。「前田選手の記録はすばらしくて簡単ではない。だからと言って諦めたくないですし、可能性はあると思う。挑戦が大事だと考えている。今回ははるかに届かない記録なんですが、だからといって諦めることはせずに一つの目標値としてこれからもチャレンジしていきたい」と、日本新への意欲ものぞかせていた。