パリ五輪女子マラソン代表3枠目は前田穂南 2大会連続で夢舞台へ 瀬古リーダーも太鼓判
パリ五輪の女子マラソン代表に前田穂南(27)=天満屋=が決定した。10日に行われた名古屋ウィメンズマラソンで、自身が1月の大阪国際で樹立した2時間18分59秒の日本記録を破る選手が出ず、鈴木優花(第一生命グループ)、一山麻緒(資生堂)に続き、2大会連続の代表を決めた。
前田は所属先を通じてコメントを発表。「2大会連続でオリンピックの舞台で日本代表として走れることに誇りを持ち、世界でしっかり自分のパフォーマンスを発揮したいと思います」と気を引き締めた。
大阪国際で日本記録を19年ぶりに更新し、日本中を驚かせた。五輪での活躍やさらなる記録更新への期待が高まる中、夢舞台へ「今までの経験を生かして、またこれから継続して練習に取り組んで準備していきたいと思います」と意気込んだ。
8月11日に行われるパリ五輪のコースは、ベルサイユ宮殿など名所を巡る華やかさがある一方で、高低差は156メートルと起伏の激しい難コースでもある。日本陸連の瀬古利彦ロードランニングコミッションリーダーは「ものすごいコースだってな。気温もパリはそう涼しくないと思う」と案じつつ「特に前田選手は(19年)MGCの暑い中で独走で走ったり、(20年)青梅マラソンの(急激な)坂で(30キロの)日本記録を出したり、すごく向いているコースだと思う」と太鼓判。日本記録保持者の活躍が待ち望まれる。
◆前田穂南(まえだ・ほなみ)1996年7月17日、兵庫県尼崎市出身。大阪薫英女学院高から天満屋入りした。19年のMGCで優勝し、22年大会は7位。東京五輪は33位だった。20年青梅マラソン(30キロ)を1時間38分35秒で走り、野口みずきが保持していた日本記録を塗り替えた。一家で阪神を応援しており、日本記録を出した今年1月の大阪国際のスローガンは『アレ』。家族は両親と弟。好きな有名人は天海祐希。尊敬するスポーツ選手は大谷翔平。166センチ。