若隆景 3・11に故郷福島へ贈る白星「土俵の上で活躍することが一番」 長兄・若隆元も勝利「今日は勝ちたかった」

 玉正鳳(右)を押し出す若隆景(撮影・坂部計介)
 玉正鳳(右)の攻めをいなす若隆景
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 「大相撲春場所・2日目」(11日、エディオンアリーナ大阪)

 元関脇で十両に復帰した若隆景(荒汐)が、節目の日を白星で飾った。玉正鳳(片男波)のいなしに崩されて土俵際に追い詰められたが、相手の右手を手繰って残すと逆襲。最後は力強く押し出した。連勝発進にも「今日はちょっと後手に回ってしまった。明日から切り替えて、自分の相撲をとっていきたい」と反省した。

 福島県福島市出身で、東日本大震災が発生した2011年3月11日は高校1年生。すでに長兄の若隆元が入門していた東京の荒汐部屋で、次兄の若元春とともに避難生活を送った。今は『大波3兄弟』として、故郷に相撲で元気を届ける立場となった。

 「一生懸命、相撲をとっている姿を届けられたかな」と若隆景。復興への道を歩む被災地と同じように、自身も昨年の右膝手術からの復活ロードを進んでいる。「土俵の上で活躍することが一番だと思う。いい相撲を見せられたら。とにかく明日からも集中して、一番一番やっていけたら」と意気込みを口にした。

 幕下では、若隆元も琴大進(佐渡ケ嶽)に肩すかしで勝って白星発進。「今日は勝ちたかった。地元の人の応援はいつも力になる。勝つことでしか恩返しができないので」とうなずいた。昨年は若隆景が長期離脱。「今年は3人でケガがないように頑張っていきたい」と兄弟そろっての奮闘を誓った。

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