元夫と和解の福原愛さん 刑事告訴されていたことが明らかに 泥沼化も代理人が説得「態度を改めないとダメだ」で和解 元夫側弁護の大渕弁護士「今後、双方協力して育てていく」
卓球女子で五輪メダリストの福原愛さん(35)が15日、都内の日本外国人特派員協会で会見し、4歳の長男の親権を巡って対立していた元夫で台湾の卓球選手だった江宏傑氏との和解が成立したことを発表した。江氏に長男を引き渡したという。
大渕愛子弁護士によると、江氏は前回の会見後、強制執行の申し立てを行ったが、調査で福原さんと長男が中国に渡っており、強制執行はできず。福原さん側は審判に対して抗告を行ったが、昨年12月に却下された。その後、福原さん側は最高裁判所に特別抗告、江さんは刑事告訴し受理されたという。
問題が長期化する中で、刑事事件の代理人から大渕弁護士側に和解の打診があり、協議を重ね、長男を江氏に引き渡す内容を中心とする和解が成立したという。大渕弁護士は江さんに監護権があるとした上で、「今後、双方協力して育てていくという内容になっている」と語った。
福原さんの刑事事件での代理人を務めた酒井奈緒弁護士は「本件は、福原さんが面会交流期間を過ぎても江さんに長男を引き渡さなかったことに端を発する。以降、裁判所から命ぜられても(長男を)引き渡さなかったことは不適切だったと言わざるを得ません」と、福原さんの不手際を指摘。「ただ、なぜ福原さんがそのような対応をしてしまったかといえば、当時福原さんが相談していた相手から、そうアドバイスされたからと聞いている。私どもは、福原さんに率直に『態度を改めないとダメだ』という話をさせていただいた。福原さんも理解し、納得したことから、私どもから(江氏代理人の)大渕弁護士に和解を申し入れることにした。江さんには和解に応じていただき、感謝している」と述べた。
福原さんは16年リオデジャネイロ五輪後に江氏と結婚。17年に長女、19年に長男を出産したが、21年7月に離婚を発表した。長男を巡っては、昨年7月に江氏が日本で会見し、22年7月に福原さんに一時的に引き渡した長男と連絡がつかなくなっている問題で東京家裁から福原さん側に引き渡しを命じる保全命令が出たことを公表。それでも応じない場合は未成年者誘拐罪で刑事告訴することを示唆した。福原さん側は声明を出し、保全命令について「あくまで一審の裁判であり、最終的に判断はされていない」と反論。江氏が会見したことについて「子供に対する家庭内暴力の一種」、「子供を守る配慮が欠けている」と批判していた。
紺のジャケット姿で登壇した福原さんは冒頭、穏やかな声で「この度は私のことで皆さまにご心配、ご迷惑をおかけしてしまい、大変申し訳なく思っております。江さんと和解いたしましたので、この場をお借りして皆様にご報告させていただきます。これからは江さんと協力して子供を育てていきたいと思っております。皆様にはどうか温かく見守っていただければ幸いです」と、説明した。この挨拶後に会見場を後にした。
江氏は長男の引き渡しを受けて、すぐに日本をたったため、会見には出席しなかった。弁護士を通じて「皆さんこんにちは。日本の裁判所が公正で合理的な判断を下してくださったことを感謝いたします」とコメントした。
会見には江氏側の大渕弁護士、台湾の許聖波弁護士、福原さん側の押久保正人弁護士、酒井弁護士が出席した。