パリ五輪、選手団の主将廃止へ JOC、負担軽減が目的
日本オリンピック委員会(JOC)が7月26日開幕のパリ五輪で日本選手団の主将を廃止する方針であることが19日、関係者への取材で分かった。選手の負担軽減が主な目的。21日の理事会で協議する見通しで、正式に決定すれば、戦後初めて日本が参加した1952年ヘルシンキ大会で定着して以降、夏季では主将が設置されない五輪は初となる。
国際オリンピック委員会(IOC)は近年、五輪の旗手について各国・地域に男女1人ずつの起用を求めているが、主将に関しては具体的な規定を設けていない。日本は伝統的に選手団の主将を選出してきたが、重圧や本番前の行事参加を理由に人選が難航することも多く、JOCは見直しに着手。杭州アジア大会など昨年の国際総合大会では試験的に置かず、パリ五輪に向けて内部で意見集約を図ってきた。
主将は開幕前の結団式での決意表明が主な役割。夏季大会で金メダルを獲得した主将は92年バルセロナ大会の柔道男子の古賀稔彦が最後。近年は、2016年リオデジャネイロ五輪のレスリング女子の吉田沙保里ら優勝候補が相次いで頂点を逃した。