大谷通訳の水原氏解雇 為末大氏の私見投稿に「説得力ある解説」の声 「田舎で育ったアスリートはいいように」「数人で固めると問題が」
元陸上の五輪選手でスポーツコメンテーターなどでも活動している為末大氏が21日、自身のXを更新。ドジャース・大谷翔平投手の通訳を務める水原一平氏が球団から解雇された報道を受け、私見をつづった。
為末氏は「今回の大谷さんの話とは関係なく(いやないこともないですが)ですが、ふと思ったので」と前置き。その上で「一般的に、アスリートが有名になり始める年齢は18-24歳あたりで、そこで以下のようなことが起こります」と、例を挙げた。
為末氏はアスリートが有名になるにつれ、「先輩や昔の同級生が保険を売りにきたり、お金を貸して欲しいとお願いされる」、「いろんな人を紹介される。その中にグレーゾーンの人が混ざっていることもある」、「マネジメント事務所から連絡がある」などと、境遇に変化が起こると説明。
そうした背景から陥りやすい状況についても言及。「田舎で育った場合のアスリートは、昔と同じように素直に生きているといいように転がされてしまいます。それで傷ついた人は今度は警戒心が強くなり、とにかく知っている数人だけで固めようとしますが、それはそれで身内と近くなりすぎて問題が起きたりします」とした。
多くのアスリートが競技に打ち込み、社会経験がないまま有名となることに「難しいのはそれが競技に集中している時であり、さらに20代の経験がない若い時にやってくる点です。相談しようにも、スポーツの中にそんな経験がある人も少ないです。言いにくいことも多い」などと記した。
環境整備は進められているものの、為末氏のもとには相談もあるようで「最近は少しマシになっていると思いますが、それでもやっぱりちらほら困っている話を聞き、なんとかできないだろうかと考えています」とつづった。
ネットでは「とても説得力ある解説」、「そういうの聞きますよね」、「とても参考になります」、「お金の勉強は本当に大切ですね」、「スポーツ選手たちは気をつけて」などの声が寄せられている。
球団は具体的な解雇理由は明らかにしていないが、米スポーツ専門局ESPN電子版などは、水原氏がスポーツ賭博に関与したと報道。水原氏が違法賭博で負った借金を返済するために大谷の銀行口座から少なくとも450万ドル(約6億7500万円)を送金し、同選手の弁護士から「巨額の窃盗」として告発されたなどと報じている。