本多灯 東京五輪銀の“本命”200Mバタフライで五輪切符!2位も悲願五輪金へ「価値ある負け」
「競泳・パリ五輪代表選考会」(21日、東京アクアティクスセンター)
男子200メートルバタフライ決勝が行われた。2月の世界選手権金メダルの本多灯(イトマン東京)が、1分54秒18の2位。1位の寺門弦輝(セントラルスポーツ)とともに、日本水泳連盟が定める派遣標準記録(1分55秒27)を突破し、2大会連続となるパリ五輪切符を獲得した。
「あ~立っちゃったな~」。大一番のスタート台に立ったとき、本多はニヤリと「諦めの笑い」を見せた。勢いよく飛び込んだレースは終盤に寺門に抜かされるも、五輪切符を獲得。「弦輝に負けちゃったんですけど、代表権を取れたことがすごくうれしい」と胸をなで下ろした。
世界選手権前に左足首を負傷。帰国後は1週間以上の時間を治療に費やしたためレースには不安が残り、18日の400メートル個人メドレーは、まさかの予選落ちとなった。
それでも本命種目・200メートルバタフライに向けて気持ちを切り替え、20日に行われた準決勝は首位通過。「どれだけ頭のネジを外せるか。最後の50メートルまで1位で逃げ切りたいし、勝ってオリンピックを決めることが大事」と意気込んでいた。
ネジは「1本ぐらいしか緩められなかった。5本ぐらいしたかった」と苦笑い。21年東京五輪で銀メダルを獲得後、国内では初の敗戦となったが、「この負けは価値ある負け。自分がやれることを再確認できたと思う」と気が引き締まった。
東京五輪では銀メダル。パリ五輪では悲願の金メダルを狙う。「もう一度僕が日本のトップだよと知らしめるために、練習から、自分の意識から変えて、目標の金メダルを達成できるように日々大事に生きていきたい」と闘志をたぎらせた。