56年ぶり3連覇の坂本花織、ロシア勢が「帰ってきてからも勝ち続けたい」 2位に10点差の圧倒逆転V 演技後感極まる「よっしゃ~」

 フィギュアスケート世界選手権の女子で3連覇を果たし、笑顔で撮影に応じる坂本花織
 フィギュアスケート世界選手権の女子で56年ぶりとなる3連覇を果たし、日の丸を掲げる坂本花織
 女子で優勝し、笑顔で撮影に応じる坂本花織。左は7位の千葉百音、右は8位の吉田陽菜
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 「フィギュアスケート・世界選手権」(22日、モントリオール)

 女子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)4位の坂本花織(23)=シスメックス=がフリー149・67点、合計222・96点で逆転優勝し、日本勢初で、女子ではペギー・フレミング(米国)以来56年ぶりの3連覇を果たした。2位に10点差以上もつけて圧倒する圧巻の内容だった。

 SPでは3回転ルッツの着氷が乱れ、首位と3・69点差のSP4位と出遅れた。フリーでは集中した表情でリンクインし、ダブルアクセル(2回転半ジャンプ)、3回転ルッツと順調にジャンプを降り、全てのジャンプを着氷した。演技後は安心した表情で、氷上に両手をついて感極まった。

 日本エースとして、多くの大会でSP1位発進し、フリーは最終滑走で迎えることが多かった。ただ、今大会はSP4位のため、最終グループの3番目に滑走。「個人的にはやく終わる方が好きです。今日の滑走順は6分間練習からそこまで時間があかずに自分の演技ができたので、すごく6分間練習のいいイメージがそのまま演技でもできた感じがする」とうなずいた。

 演技後に顔をきゅっと引き締めて喜んだ。「(終盤の)3-3のコンビネーションが終わってからすごく会場が沸いて。沸いてるのに気持ちがのってしまうと、気持ちが高ぶりすぎて空回りして失敗してしまうので、抑えようという一心だった。顔が途中は険しかったと思うんですけど、最後スピンまでやってよっしゃ~という気持ちになりました」と心境を明かした。

 3連覇の快挙ではあるが、強豪・ロシア勢がウクライナ侵攻に伴う措置で3大会連続不在でもあった。坂本は「もちろん(ロシア勢が)帰ってきてからも勝ち続けたい。今のままじゃダメだっていうことも分かってるし、今できることを精いっぱいやって、もっともっと自分自身のレベルを上げていけたらなと思ってます」と気を引き締めていた。

 SP13位で2月の四大陸選手権優勝の千葉百音(18)=木下アカデミー=が合計195・46点で7位、SP8位で初出場の吉田陽菜(18)=木下アカデミー=は合計194・93点で8位。SP2位のイザボー・レビト(米国)が合計212・16点で2位、SP6位のキム・イェリム(韓国)が203・59点で3位だった。

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