塩浦慎理、パリ切符ならず 50m自由形Vも派遣記録突破できず無念 それでも現地観戦おのののかと愛娘に勇姿届けた

 悔しそうな表情の塩浦慎理(撮影・吉澤敬太)
 ゴールし、健闘をたたえ合う塩浦慎理(右)=撮影・吉澤敬太
 スタンドで観戦するおのののか
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 「競泳・パリ五輪代表選考会」(23日、東京アクアティクスセンター)

 男子50メートル自由形決勝が行われ、21年東京五輪代表の塩浦慎理(イトマン東進)は、22秒17で1位となった。しかし日本水泳連盟が定める派遣標準記録(21秒82)を突破できず、3大会連続となるパリ五輪代表を逃した。フラッシュインタビューでは、うつむいたまま無念の表情。「残念ですね」と声を絞り出した。

 今大会の100メートル自由形は棄権し、同50メートルに照準を合わせてきた。これまでの練習では、スタートブロックの位置を下げて足の幅を広くするなど、コンマ数秒を削る方法を模索。飛距離は変わっていないが、感覚やタイムをすり合わせて泳ぎを磨いてきたという。

 20年にタレント・おのののかと結婚し、授かった娘は2歳を迎えた。今大会中もNHKの中継を見て「パパみたいだね」と、父が競泳に打ち込んでいることを理解し始めてきた。塩浦は「それ池江さんのレースだったけど」と笑いつつも、「分かってるんだな」と愛娘の成長にしみじみ。

 五輪切符は獲得できなかったものの、この日「塩浦慎理」と書かれたタオルを掲げて現地でエールを送ってくれた妻と娘に勇姿を届けた。

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