女子個人メドレー・大橋 2大会連続五輪!重圧乗り越えてつかんだ切符 「集大成になる」
「競泳・パリ五輪代表選考会」(24日、東京アクアティクスセンター)
5種目で決勝が行われ、女子200メートル個人メドレーでは21年東京五輪2冠の大橋悠依(28)=イトマン東進=が2分9秒17で1位となり、日本水泳連盟が定める派遣標準記録を突破。2大会連続のパリ五輪切符を獲得した。2位の松本信歩(東京ドーム)も、初の五輪代表に内定。男子100メートルバタフライでは、松元克央(ミツウロコ)が2種目目の、水沼尚輝(新潟医福大職)が2大会連続の代表権を取った。
崖っぷちの大橋は強かった。進退をかけて臨んだ200メートル個人メドレー。第2泳法の背泳ぎで先頭に立つと、追い上げる後続を粘り強い自由形で振り切った。自国の祭典の後は、どの大会でも結果を期待される日々。「変なレースをしたら何か言われてしまう」と涙を流したこともあった。その重圧を乗り越えて、つかんだパリ切符。「めっちゃ緊張した!とにかく持っている力を出し切ろうと思った。思い描いたレースができた」。心からの笑みがこぼれた。
400メートル個人メドレー落選から中4日。内定者が続々と出る一方で、共に練習する入江陵介は落選し、一発勝負の選考会の厳しさを再確認した。「自分もそうなるかもしれない立場。実力を出せるか、自滅するか。どういう風に終わりたいのかな」。入江からの「楽しんで」のエールにも背中を押され、覚悟を固めて全力を出し切った。
2度目の五輪。「集大成になる。ディフェンディングチャンピオンは考えず、自己ベストタイムを目指したい」。無観客だった東京五輪。次は万雷の拍手を受けて、五輪女王がパリで力を発揮する。