曙太郎さん死去 プロレス界も追悼 師匠の武藤敬司氏「真摯に向き合う姿勢にプロレスLOVE感じた」、新日本「プロレス界にも大きな功績」
大相撲で外国出身初の横綱となった第64代横綱で格闘技でも活躍した曙太郎(本名同じ)氏が4月上旬に心不全のため死去していたことが11日、分かった。54歳だった。日本相撲協会も発表した。米国ハワイ州オアフ島出身。204センチ、200キロ超の巨漢で強力な突き、押しを武器に、スピード出世。兄弟横綱の貴乃花、若乃花と数々の名勝負で空前の相撲人気を呼んだ。貴乃花は終生のライバルで「曙貴時代」を築き、幕内対戦は21勝21敗と五分だった。引退後は格闘家に転身し、K-1参戦を表明。同12月31日のデビュー戦では、ボブ・サップに1ラウンドKO負けを喫した。その後、総合格闘技、プロレスラーとして全日本、ハッスルなどで戦った。
曙さんと05年プロレス大賞の最優秀タッグ賞を受賞しているなど、プロレスにおける師匠的な存在だった元プロレスラーの武藤敬司氏は自身のXを更新。「長い闘病生活の末に、曙選手がお亡くなりになりました。大相撲からプロレス界へ、真摯に向き合う姿勢にプロレスLOVEを感じた人でした。俺の引退前に今一度闘いたかった思いもありましたが、叶いませんでした。横綱、ゆっくり休んでください。心よりご冥福をお祈り致します」と、追悼した。
また、新日本プロレスもホームページで追悼。06年1月4日に吉江豊とのタッグで初参戦。同年3月にはブロック・レスナーの持つIWGPヘビー級王座に挑戦したことなどにふれ、「大相撲出身のパワーと身長2m越え、体重200キロ越えの巨体を活かしたスケールの大きなファイトで、プロレス界にも大きな功績を残した曙さん。ご冥福を心よりお祈りいたします」と、悼んだ。