元横綱・曙太郎さんの訃報を受け、曙さんを２００３年に格闘技へと導いた元Ｋ－１プロデューサーの谷川貞治氏が１１日、Ｘに連投して、当時を振り返りつつ、「曙太郎さんのご冥福をお祈りします」と悼んだ。

　谷川氏は「５４歳かぁ。２００３年の大晦日、フジのＰＲＩＤＥ、日テレ猪木ボンバイエと地上波３局で放送する中、ＴＢＳでＫ－１やる私が起死回生で組んだカードが曙ｖｓボブ・サップだった。史上初の紅白越えの４３％の快挙！思い出深い人だったので、悲しみもひとしおです」と、テレビ放送史上の壮挙だった曙さん－サップ戦を振り返った。

　続けて「２００３年の大晦日九州場所。アポなしで高砂部屋の朝稽古に押しかけ、電信柱の陰で口説いたＫ－１参戦。『サップと試合しませんか？』『サップかぁ』一夜で口説けた奇跡の大逆転」と交渉を回想。

　「紅白歌合戦の裏番組で唯一視聴率で超えた曙ｖｓボブ・サップ戦。４３％！解説には貴乃花や古賀稔彦、清原和博がいて、なぜかフジの藤原紀香と長谷川京子もいた。ゲストにはマイク・タイソンとヒクソン・グレイシー。国歌斉唱は小柳ゆきとスティビー・ワンダー。レフェリー角田信朗。凄い祭りだった」と、破格の興行だったことを説明した。

　曙さんがレギュラー参戦していた新日本プロレスの永田裕志はＸで「プロレス入りされてお会いしてからとても仲良くさせて頂きました。東金大会でタッグを組んで戦ったのはとても素晴らしい思い出です。曙さんのご冥福をお祈りします」と追悼。

　曙さんがプロレス開眼した全日本プロレスは公式サイトで「曙さんのファイトや人柄は多くのファンを魅了してきました。曙さんの訃報に接し、全日本プロレス所属選手・スタッフ一同は、謹んで哀悼の意を表し、ご冥福をお祈りいたします。」、プロレスリング・ノアも公式サイトで「ＮＯＡＨ日本武道館大会にもご出場いただいた曙太郎さんの訃報に接し、プロレスリング・ノア所属選手・スタッフ一同は、謹んで哀悼の意を表し、ご冥福をお祈りいたします」と追悼した。