“ゆかのスペシャリスト”南一輝、パリ五輪代表入りピンチ 選考会予選でまさか着地ミス「やってしまった」「すごくふがいない」

 「体操・全日本選手権」(12日、高崎アリーナ)

 今夏のパリ五輪代表選考会を兼ねて男子の個人予選が行われ、23年世界選手権で男子団体総合金メダルメンバーの南一輝(エムズスポーツク)が2種目に出場したが、着地でのミスが続き、五輪出場に黄信号がともった。演技後は「すごくふがいない」と肩を落とした。

 “スペシャリスト”がまさかの結果となった。最初のゆかで練習から不調だった着地が大きく乱れる場面があり、14・166点と出遅れた。跳馬でも着地が大きく乱れて膝をつき、13・166点。五輪出場には今大会の決勝進出が必須だったが、跳馬の予選落ちが濃厚。ゆかでも厳しい内容となり、「やってしまったことは取り返しがつかない。今の実力を受け止めたい」と唇をかんだ。

 五輪代表入りには、今大会の決勝と、今大会の得点を持ち点に争う5月のNHK杯(高崎アリーナ)での2演技を合わせた、残り3演技全てで高得点を取ることが求められる。「1年間修行して、来年の世界選手権に行きたい」と話すなど、五輪出場は厳しいと感じている部分もあるが、「(決勝進出の)チャンスがあれば実力を出したい」と、逆襲の五輪切符を諦めない。

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