「体操・全日本個人総合選手権」（１４日、高崎アリーナ）

　パリ五輪代表２次選考会を兼ねて男子決勝が行われ、３４歳の田中佑典（田中ク）が６位と奮闘し、２大会ぶりの五輪出場へ大きく前進した。すでに代表に内定している東京五輪２冠の橋本大輝（セントラルスポーツ）が２日間の合計１７６・１６４点で、２００８年から１０連覇した内村航平以来、史上７人目の４連覇。２位の岡慎之助（徳洲会）に３・９点差をつける圧巻の内容だった。岡と、３位の萱和磨（セントラルスポーツ）が代表入りへリードした。

　突然のアクシデントにも、王者は冷静に対応した。予選から独走状態にあった橋本は、床、あん馬、跳馬の３種目で全体１位の１５点を超える異次元の内容。

　ただ、５種目目の平行棒で両腕がつり、最後の鉄棒にも影響。着地が大きく乱れると、観客に両手を合わせて謝るしぐさを見せた。史上７人目の４連覇も「一番心配な体力面が出てしまった」と苦笑い。ＮＨＫ杯へ「自信を持ってパリにいけるようにしたい」と改善を誓った。