今夏のパリ五輪開幕まで１００日となった１７日、五輪およびパラリンピックで日本選手団が着用する公式スポーツウエアが都内で披露され、１５人のアスリートが登壇した。バレーボール男子の西田有志（パナソニック）は５２年ぶりの金メダル獲得を宣言。２連覇が懸かる体操男子の橋本大輝（セントラルスポーツ）は３冠を視界に捉えた。レスリング女子５３キロ級のパリ五輪代表で公式戦１３３連勝中の藤波朱理（日体大）は、３月の右肘脱臼による手術後、初めて公の場に登場した。

　鮮やかな赤色のジャケットに身を包んだパリ仕様の最新型チームＪＡＰＡＮがお披露目となった。パリの日の出をイメージしたという「サンライズレッド」で、表彰式などで着用する戦闘服とあって早くも本番気分。Ｔシャツは以前と比べてビッグシルエットとなったが、男子バレーのエース西田は「着心地がいい。ゆったり着られる」と太鼓判を推し、「気持ちが一段と引き締まった。（目標は）金メダルしか見ていない。あと１００日しかないので準備していく」と、１９７２年ミュンヘン以来となる５２年ぶりの頂点を見据えた。

　新たなウエアは、パリの夏は日中と夜の大きな寒暖差が予想されるため、衣服内の蒸れの軽減を追求。メッシュ素材を適所に配置することで効果的に通気できる設計になっている。また、環境に配慮し、リサイクル材の採用などで温室効果ガス排出量を２０２１年東京大会の製造過程より、約３４％削減した。

　東京五輪２冠の橋本は「あと３カ月、もう一度気を引き締めて目標に向けて頑張っていこうと思った」と気合。「体操で何か一つ（見ている人の）心を動かす演技ができたら。団体総合、個人総合、種目別鉄棒で金メダルを獲得できるように、思い切っていい演技を見せたい」と３冠への決意を新たにした。