渡辺雄太「次に決めたチームで引退まで」帰国会見で宣言 米国で過ごした11年間「宝物」と総括
米プロバスケットボールNBAで日本人最長の6季にわたって活躍し、来季のBリーグ入りを表明した渡辺雄太(29)が21日に帰国し、都内で会見を行った。米国の地で過ごした11年間を「宝物」と総括しつつ、今後の国内プレーへ「次に決めたチームで引退するまでやりたい」と宣言した。
表情は晴れやかだった。渡辺はNBAで6年間、渡米した高校卒業後から数えると11年間過ごしたアメリカに別れを告げ、帰国。2メートル6センチの体を揺らしながら、注目が集まる新天地での戦いに向けて力強く宣言した。
「次に決めたチームで引退するまでやりたい。日本でプレーをして、(もう一度)アメリカ挑戦は考えていない。(チーム選びで)一番大事にしているのは、僕を本気でほしいと思っていること。熱量のあるチームに自分の全力を注ぎたい」
18年に日本人2人目となるNBAデビュー。18歳当時は米国進学は異例で、周囲は猛反対。それでも夢を追い求めて自我を貫き、3点シュートと守備を武器に4つのチームを渡り歩くまでの選手に成長した。213試合を戦った6季は日本人最長記録。活躍した試合では「ユウタ!」と歓声が飛び、スタンディングオベーションが起こることもあった。「英語も話せなかった中で生活を始めて、逆境を乗り越えて成長できた。今は自分を褒めていいのかな。大きなことを成し遂げることができたと感じられた。今後一生、自分の中で誇れる」と胸を張った。
今後は個人で練習を継続しつつ、Bリーグでの新契約、そしてパリ五輪に向かっていく。「引退を決めた時に『本当に楽しいバスケット人生だった』と言えるようなキャリアにできたら。日本を盛り上げていきたい」。渡辺雄太の第2章が始まる。