早田ひな指導の石田大輔コーチ 覚悟のミズノ退社から9年…古巣から優秀指導者表彰受け感慨「今の人生は進むべき道だった」

 ミズノスポーツ振興財団は23日、選手の強化・育成や地域スポーツの振興に貢献した指導者をたたえる「ミズノ スポーツメントール賞」の表彰式を都内で行った。卓球女子シングルスで昨年の世界選手権銅メダルに輝き、今夏のパリ五輪代表にも決まっている早田ひな(日本生命)を指導する石田大輔コーチ(44)が同賞を受賞。専任コーチになる直前まではミズノに勤めていただけに「(以前は受賞者を)アテンドする立場だったので、まさかもらう側になるとは。頭がこんがらがったが、本当にうれしく思う。ひなが4歳でラケットを握り、両親と兄が10年間指導して、私が引き継いで10年。ひなの努力の積み重ねがこの受賞につながった」と感慨を込めた。

 石田コーチは、福岡で「石田卓球クラブ」を運営する父眞行さん、母千栄子さんの三男。実業団や海外でのプレーを経て、引退後は約7年間ミズノの社員として勤めていたものの、同クラブ出身の早田が中学3年だった15年夏から専任コーチとなり、二人三脚で歩んできた。

 ミズノの社員だった当時、全国各地で卓球教室を開いたり、用具担当などを務め「(仕事が)好きすぎて、天職だと思っていた」と振り返るものの、自分の人生を懸けるほどの将来的なポテンシャルを早田に感じ、退社を決断したという。両親が一から育てた逸材を預かり、当初は故障などに苦しんだものの、才能が開花。2020、23、24年と全日本選手権を3度制覇し、今夏のパリ五輪ではついに初の代表権を勝ち取った。

 指導者として古巣から表彰を受け、「ミズノを辞めることに関してはいずれ後悔するかと思っていたが、今回コーチとしての立場でミズノ財団に評価していただき、今の人生は本当に進むべき道だったんだと、あの時の覚悟が良かったんだと思う。本当に好きな会社だったからこそ、人生悔いのないように辞めなきゃなという覚悟は誰よりも強かったので」と万感を込めた。

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