ロコ・ソラーレ、来季は「リベンジ」狙う 五輪切符逆転奪取へ、藤沢五月「ファンの方も『下克上だ!』と(笑)」
日本カーリング協会は26日、横浜市内で記者会見を行い、2025年の日本選手権を横浜BUNTAIで開催すると発表した。これまでの大会は北海道、青森県、長野県で行われており、初の首都圏アリーナでの開催。同大会は2026年ミラノ・コルティナダンペッツオ五輪の代表選考会を兼ねる。
交通の便もよく、カーリング専用の施設でないことから、観客も従来の20倍以上収容できる。海外の大会は専用施設でなく、温度の変化によって氷の状態も変わるアリーナ開催が多いことから、選手にとってもうれしいニュースとなった。
会見には同協会のアスリート委員長を務める、22年北京五輪で銀メダルを獲得したロコ・ソラーレのスキップ・藤沢五月も出席。「待ち望んでいたアリーナでの開催を本当にうれしく思います。お祭りのように、みなさんも“モグモグ”しながら試合を見て楽しんでもらえたら」と笑った。
五輪出場を目指す選手にとって大一番となる。ロコ・ソラーレは五輪選考がスタートした24年大会の2次リーグで4位となり、まさかの敗退。優勝したSC軽井沢クが、選考において一歩リードする形になった。ロコ・ソラーレの逆転五輪切符は、25年大会で最低でも3位以内、状況次第では優勝が必須となっている。
藤沢は「今シーズンはいろいろチャレンジした中で結果が伴わない悔しいシーズンになってしまった。今はオフに入ったんですけど、次のシーズンはこの悔しい思いを次の日本選手権でリベンジしたいと考えている」と心境を明かした。4月中旬には、今季最終戦となった、ワールドツアー最高峰のグランドスラム(カナダ・トロント)に出場。熱心なファンの言葉がエールになった。「ファンの方がわざわざカナダに来ていただいて、『下克上だ!』という感じで」と笑って明かし、「ファンの皆さんに盛り上げていただいている。その中での横浜開催は本当にありがたい」と例年の20倍以上の観客が入る会場での開催を喜んだ。
ファンの思いに応えるためにも、「私たちは横浜の日本選手権を世界一のパフォーマンスで大会を盛り上げたい」と力を込める。「ありがたいことにオリンピックでメダルを取ることができているけど、まだ私たちは世界のトップになれていない。それを目指すためにいろんなところの吸収をして、次の横浜の日本選手権で『ロコ・ソラーレだね』っていうパフォーマンスができたら」と、チームとして3大会連続となる五輪出場を見据えた。
◆カーリング・五輪への道
五輪日本代表候補チームは①24年日本選手権優勝(女子はSC軽井沢ク、男子はコンサドーレ)、②24年世界選手権出場(女子はSC軽井沢ク、男子はコンサドーレ)、③25年日本選手権優勝、④25年世界選手権出場、⑤25年日本選手権直前のWCFチームランキング最上位チーム、かつ24、25年日本選手権のいずれかで3位以内となったチームの中から選考する。いずれかを満たすチームが1チームしかない場合はそのチームが日本代表候補となる。複数ある場合は25年9月末までに該当チームで代表候補決定戦を行う。