尊富士 右足首負傷で夏場所を全休場へ 春場所で新入幕優勝も来場所の十両転落は確実か
「大相撲夏場所」(12日初日、両国国技館)
伊勢ケ浜部屋が9日、東京都江東区の部屋で稽古を報道陣に公開。伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は、3月の春場所で110年ぶりの新入幕優勝を決めた幕内尊富士(伊勢ケ浜)が右足首負傷で休場すると明言した。尊富士の休場は2022年秋場所の初土俵以来初めて。今場所は全休する見通しで、来場所の十両転落は確実となった。
平幕優勝の翌場所で初日からの休場は初めて。初優勝翌場所で初日からの休場は1954年春場所の吉葉山、92年名古屋場所の曙に続いて3人目となった(1場所15日制が定着した49年夏場所以降)。この日の尊富士は四股などの基礎運動にとどめ、報道陣の取材に応じなかった。
春場所14日目の朝乃山戦で右足首を負傷。千秋楽は痛み止めを打って土俵に上がり、豪ノ山を破って新入幕Vの快挙を達成。しかし、強行出場の代償は大きく春巡業を全休。右足首の回復が遅れて、本格的な稽古は再開できていなかった。伊勢ケ浜親方は「まだ治っていない。こんな状態で出ても無理だ。どれくらいの時間がかかるかはこれから」と完治の時期を未定とした。