「トランポリン・グランドチャンピオンシップ」（１２日、ヤマト市民体育館前橋）

　男女各１枠のパリ五輪代表切符をかけて行われ、女子で東京五輪代表の森ひかる（２４）＝ＴＯＫＩＯインカラミ＝が優勝し、２大会連続の五輪代表に内定した。

　森は予選１回目の演技から５６・０００点をマーク。首位の演技に、右手で力強くガッツポーズして喜んだ。予選２回目は着地点から大きく外れて演技続行が不可となったが、決勝でも演技をまとめ、再び右手でガッツポーズし、観客に手を振った。

　１９年世界選手権の個人で金メダルを獲得。金メダル候補として挑んだ２１年東京五輪ではまさかの予選敗退となり号泣した。プレッシャーから「ジャンプも跳べない日があった」と苦しい胸の内を告白した。その後は金沢市内のすし屋でのアルバイトをするなど、一度競技と距離を置いたが、「いろいろ経験できて、やっぱりトランポリンは楽しいと感じることができた」と、再び夢舞台を目指すことを決断していた。

　五輪代表が場内で発表されると、森は「パリに決まった時どんな思いになるのか心配もあったけど、すごくうれしく思います。多くの人の前で演技を楽しめたこともすごくうれしかったです」と、観客へ喜びを語った。「今日たくさんの方の前で演技ができたことがとても幸せでした」と感謝しつつ、２度目の夢舞台へ「自分の気持ちに正直に、そのときにできることを一生懸命、頑張りすぎず頑張りたいと思います」と力強く意気込んだ。

　男子は西岡隆成（近大）が代表に決まった。