大相撲・夏場所初日に横綱&4大関が総崩れ 昭和以降で初の大波乱に高田川審判部長「5人全員が負けるとは」
「大相撲夏場所・初日」(12日、両国国技館)
番狂わせが止まらない一日に、館内が騒然とした。2006年秋場所6日目以来18年ぶりに、出場した5人以上の横綱、大関がそろって黒星を喫し、昭和以降の初日としては初めての総崩れ。役力士で白星発進を決めたのは大の里のみで、客席からはどよめきの声が連鎖した。
幕内後半戦の審判長を務めた高田川審判部長(元関脇安芸乃島)は「相撲内容的にこういうことはあるけれど、大関、横綱5人全員が負けるとは思わなかった」と驚きを隠せず。初日の独特な緊張感を敗因の一つに挙げる一方で、「対戦相手の方が良い相撲を取っていたし、前に出る気迫が見受けられた」と勝者を率直に評価した。
番付の重責を果たせず口も重くなった。横綱、大関陣で唯一取材に応じたのは琴桜だけで、琴ノ若から改名後、初の一番を白星で飾れなかったことに「必死に取っているだけ。明日に向けて切り替える」と口にした。
貴景勝に至っては支度部屋へ引き揚げた際に左足を引きずり、心配なところを見せた。2日目以降は上位陣の意地を見せられるのだろうか。
◆八角理事長(元横綱北勝海)「照ノ富士は焦って我慢できなかった。4大関も負け、お客さんに申し訳ない。上位は2日目から気合を入れ直してほしい」
◆出場5人以上の横綱、大関の全敗 2006年秋場所6日目以来。横綱朝青龍と白鵬、千代大海、魁皇、琴欧洲、栃東の5大関が黒星を喫した。