37歳・宝富士 無傷5連勝で自己最長タイの快進撃!12年ぶり十両から1場所で再入幕「しっかり自分の相撲はとれた」

 「大相撲夏場所・5日目」(16日、両国国技館)

 37歳の大ベテラン・平幕宝富士が十両大奄美を寄り切り、全勝を守った。12年ぶりの十両降下となった春場所から1場所で再入幕を果たし、自己最長タイの5連勝発進を決めた。大関陣は、かど番の霧島が新小結大の里に寄り倒され、早くも4敗目。琴桜は翔猿を寄り倒して1敗をキープ。豊昇龍は豪ノ山を寄り切り、3勝目を挙げた。全勝は宝富士、宇良、御嶽海の平幕3人となった。

 マツコ・デラックス似の丸い顔が、困惑気味にほころんだ。日に日に数を増す報道陣に「話すこと何もないですよ~」。2017年春場所以来7年ぶりの5連勝発進。宝富士が元気いっぱいだ。

 当たってすぐに左前みつを引くと、力強く引きつけて巨漢の大奄美を寄り切り。「あまり連勝してないので緊張しました。でも、しっかり自分の相撲はとれました」とうなずいた。

 春場所は12年ぶりの十両に転落。歴代6位の幕内連続出場が大台目前の990回で止まった。場所後の1週間は「病みました」。ただ、1場所で幕内に戻ろうと気持ちを切り替えて自らを鼓舞。記録が途切れて再入幕の今場所は「プレッシャーなく相撲がとれているのが大きい」と分析する。

 また、4月から一時閉鎖された宮城野部屋の力士が合流。「幕下の子が相手だと自分の力が出せるので、多めにとれる」と稽古量も増えたことも好調の要因だ。

 家に帰れば2人の愛息も活力源。「『パパ、また勝ったね』と。それがうれしい」とほほ笑んだ。新入幕Vの尊富士と同じ青森県出身。今度は伊勢ケ浜部屋最年長関取の37歳が台風の目となる。

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