今夏のパリ五輪で５２年ぶりの金メダルを狙うバレーボール男子日本代表の高橋藍（２２）＝モンツァ＝が１７日、母校の日体大世田谷キャンパスで特別に行われた学位記授与式に出席した。今年３月で卒業したものの、高橋はイタリア・セリエＡで試合が続いていたため卒業式を欠席していた。２カ月遅れとなったが１人で節目を迎え、「この４年間、日体大で生活し、卒業できたことを心よりうれしく思う。この４年間で経験できたことを、これからの大きなことにつなげていきたい」と晴れやかに語った。

　２０年４月の入学式以来というスーツに身を包んだ高橋は「ネクタイを締めるも久しぶりだったので、（結ぶのに）時間がかかるかと思って朝早く起きた」と笑いを誘った。日体大に在籍しながら、２年時からはイタリアでプレーしているだけに「日体大に来て本当に良かった。日体大を背負って五輪を戦いたい」と実感を込めた。

　アスリートとしては大きな飛躍を遂げた一方、大学４年間は新型コロナ禍やイタリア挑戦も重なり、バレーボール部の同期以外との交流がほぼできなかったという。大学時代の心残りについて聞かれると、「二十歳を超えて、居酒屋に行くとか大学生ならではの楽しみがあると思うんですけど、（自身は）イタリアにも行っているので、同期以外の友達もできなかった。他のスポーツの選手とか、いろんな友達をつくりたかった」と無念そうに明かした。