水鳥強化本部長 橋本大輝の負傷は五輪に「そこまで影響ない」右手つき指でNHK杯無念の棄権「今は無理するべきではない」
体操男子代表の水鳥寿思強化本部長は17日、NHK杯が開催されている高崎アリーナで報道陣の取材に応じ、今大会を「右中指側副靱帯損傷」で棄権する東京五輪2冠の橋本大輝(セントラルスポーツ)の状態ついて説明を行った。
橋本は15日の公式練習で平行棒に取り組んでいた際、右手中指を負傷。16日に診断を受け、既に内定済みのパリ五輪に向けて大事をとって棄権することとなった。水鳥強化本部長は「突き指」と説明し、「練習中に指をバーについて靱帯損傷となった。指の腫れがある状態」と話した。
大会出場については、本人の「出たい」という思いはありながらも、「今無理して試合をして五輪に影響してもいけない。内定していて五輪の準備をしてほしいわれわれの思いもあり、しっかり休もうと棄権になった」と水鳥強化本部長。「今は無理するべきではない。金メダルに向けてけがも受け止めて取り組んでいきたい」と話した。
今後は、5月はけがの回復に務め、6月から練習できるようにするという。個人総合で2連覇を目指すパリ五輪への影響は「期間を考えたらそこまで影響はないのかな」という。橋本は今大会が最後の実戦機会だったが、それについても、4月の全日本個人総合選手権で好演技をしていることから「あまり心配していない」とした。
橋本は4月の全日本個人総合選手権を優勝しており、同大会の得点を持ち越すNHK杯での優勝最有力候補だった。2009年から2018年まで10連覇した内村航平さん以来の4連覇がかかっていたが、連覇が3で止まる形となった。
男子は1回目が17日に、2回目が19日に行われる。今大会で内定済みの橋本以外のパリ五輪代表が決まる。