僅差落選の杉原愛子が号泣「本当に悔しいけど…最高の演技ができました」わずか約0・2点差届かず 異例の挑戦に充実感「引退はまだ考えてない」

 「体操・NHK杯」(18日、高崎アリーナ)

 今夏のパリ五輪代表最終選考会を兼ね、4月の全日本選手権の得点を持ち点に、女子の個人総合2回目が行われ、1位スタートした宮田笙子(19)=順大=が逃げ切って、女子史上7人目の3連覇を果たし、初の五輪切符を獲得した。2位の岸里奈(16)=戸田市スポーツセンター=、3位の岡村真(18)=相好体操ク=、4位の中村遥香(16)=なんばク=も代表入りを決めた。

 チーム貢献度で選出される残り1枠は牛奥小羽(19)=日体大=に決まった。女子は04年のアテネ五輪以来となる全員が初の五輪代表というフレッシュな布陣となった。

 5位スタートで日本女子史上3人目の3大会連続五輪出場を目指す杉原愛子(TRyAS)は今大会の1回目でも落下した段違い平行棒で再び落下。最終種目の床で全体1位の得点をたたき出したが、貢献度でも惜しくも届かなかった。

 田中光強化本部長によると、杉原は貢献度で牛奥に次ぐ2番目。「0・2もない差だった」。わずか0・19433点差だった。

 発表された代表を笑顔で祝福した後、杉原は涙。東京五輪後、一度は第一線を退いたが、体操をメジャーにしたいという思いで再び挑んだ五輪選考。「応援ありがとうございました。やっぱり…パリ五輪を目指してやってきて、代表になれなかったのは本当に悔しいんですけど、自分が今まで練習してきたことを出し切れて、最高の演技ができました。感謝の気持ちで一杯です」と、思いを吐露。「1年間、体操を選手じゃない目線からみて、体操が大好きで楽しいと確認できた。だからパリに出たいという気持ちになった」と、挑戦を振り返った。

 今後の競技生活については「引退はまだ考えてない。パリは補欠になると思う。何があるかわからへんから全種目準備はしとかなあかん。そこまではつくる」とし、涙については「どういう結果でも笑顔でいようと思ったけど、思いを口にすると…。目指してきたからこそ、代表になれなかったのがすごく悔しい。すごくたくさんの方に応援していただいた。だからこそいつも以上に涙が出た」と、うなずいた。

 その後、補欠としてパリ現地に帯同することが決まった。

 ◆体操女子のパリ五輪代表選考 代表は5人で、4月の全日本選手権の得点を持ち点に争うNHK杯(高崎アリーナ)で上位4人を選び、残りはチーム貢献度で1人が代表入りする。

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