かど番の霧島 休場&入院で大関陥落へ 関脇若元春も休場で三役以上9人中5人不在の異常事態

 若元春、霧島の休場で2番続けて取組がなくなり館内がどよめく(撮影・金田祐二)
 王鵬に引き落としで敗れ肩を落とす霧島=17日
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 「大相撲夏場所・7日目」(18日、両国国技館)

 かど番の大関霧島(28)=音羽山=と関脇若元春(30)=荒汐=が、夏場所7日目の18日からともに休場した。首痛が悪化した霧島は再出場の意向がなく、このまま負け越して大関から陥落することが事実上決定。三役以上の休場者は9人中5人に及び、半数以上という異常事態となった。幕内の取組では、大関琴桜が全勝だった宇良を下して2敗を死守。大関豊昇龍は王鵬に引き落とされて3敗目を喫した。トップには1敗で小結大の里、宇良ら5人が並んだ。

 佳境を迎えた幕内後半戦。直前の若元春に続いて霧島の休場がアナウンスされると、満員御礼の館内からはどよめきと「え~!?」という声があがった。役力士の5人以上の休場は、2018年九州場所以来6年ぶりの非常事態だ。

 かど番の霧島は、日本相撲協会に「頚椎(けいつい)症性神経根症のため、今後約2週間の加療を要する」との診断書を提出し、昨年名古屋場所以来通算5度目の休場。6日目まで1勝5敗と不振で、春場所前からの首痛が影を落とした。検査と治療のため、この日から入院した。

 師匠の音羽山親方(元横綱鶴竜)は、再出場を「出ないですね」と否定。6場所在位した大関から陥落する。霧島の現状を「当たっていないし、動きも鈍いし、体も硬い。自分を見失っている」と指摘。関脇 として臨む名古屋場所(7月14日初日、ドルフィンズアリーナ)では10勝以上で大関に復帰できるが「立て直すのはそう簡単ではない。日頃の態度、相撲への接し方、勝負に対する気持ち…いろんなものを見つめ直さないといけないかもしれない」と危機感をにじませた。

 若元春は「右第1足趾MP関節靱帯(じんたい)損傷により、1~2週程度の休養、加療を要する」との診断書を提出し、21年初場所以来4度目の休場。6日目の大栄翔戦で突き倒されて3敗目を喫した際に右足親指を負傷した。師匠の荒汐親方(元幕内蒼国来)は「腫れちゃって、痛み止めを飲んでも痛い」と説明。再出場には「状況を見て」と含みをもたせた。

 2日目には横綱照ノ富士と大関貴景勝が同日休場するなど、折り返しを前に残ったのは2大関1関脇1小結の4人のみ。場所の盛り上がりに水を差しかねない、さびしい陣容となってしまった。

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