名前の由来は巨人・阿部監督 体操界の大器、岡慎之助が初の五輪切符「絶対に自分がパリに」右ひざ前十字じん帯断裂乗り越え戴冠

 NHK杯優勝を決め、大きくガッツポーズの岡慎之助(撮影・西岡正)
 跳馬で演技する岡慎之助(撮影・西岡正)
 鉄棒で演技する岡慎之助(撮影・西岡正)
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 「体操・NHK杯」(19日、高崎アリーナ)

 パリ五輪最終選考会を兼ねて行われ、20歳の新鋭、岡慎之助(徳洲会)が初優勝を飾り、初の五輪切符を獲得した。4月の全日本選手権を含めた4日間の合計342・727点をマークした。2位の萱和磨(27)=セントラルスポーツ=が2大会連続代表入り。貢献度による残り2枠は、あん馬と鉄棒を得意とする杉野正尭(25)=徳洲会=、つり輪と跳馬が武器の谷川航(27)=セントラルスポーツ=を選出。東京五輪2冠の橋本大輝(セントラルスポーツ)を含めた5人で、16年リオ五輪以来2大会ぶりの団体金メダルを狙う。

 腰痛を抱えながらも、トップを守り続けて迎えた最終種目の鉄棒。岡は最終演技者の重圧を跳ね返し、離れ技も鋭くと決めると、終末技の伸身の新月面をピタリと着地。五輪行きを確信し、何度も何度も拳を握った。

 「絶対に自分がパリに行くと思っていた。怪我をして2年。キツい2年だったけど、耐えてきてよかった」。

 名前の慎之助は、父が巨人の阿部慎之助(現監督)のファンだったことから「スーパースターになってほしい」との願いで名付けられた。ただ、幼少期から体操一筋。19年世界ジュニア優勝。将来を嘱望された中、22年に右ひざ前十字じん帯完全断裂の大けがを負ったが、厳しいリハビリを乗り越えて、夢切符をつかみ取った。

 選考会の各種目のベストスコア合計は87・932点で、昨年の世界選手権なら金メダル相当。水鳥強化本部長も「橋本と肩を並べられる存在になる」と期待する逸材は「自分の力で団体金に貢献したい。橋本選手にも勝ちたい」と、力強く語った。

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