朝阪神 1勝3敗から大逆転勝ち越しに笑顔 ノーノー敗戦の猛虎には「ビックリ」も逆襲に期待
「大相撲夏場所・14日目」(25日、両国国技館)
大好きな阪神タイガースをしこ名にする西序二段37枚目の朝阪神(高砂)が綿谷(荒汐)をきめ出して4勝3敗とし、7番相撲で2場所ぶりの勝ち越しを決めた。すぐに差した相手の右腕をガッチリと極め、そのまま前に出て土俵の外へと運んだ。
1勝3敗のピンチから3連勝の大逆転勝ち越し。「何とかですね。よく勝った」とホッとした笑顔を見せた。前半戦はコンディションが悪く苦戦。3敗目を喫しててから「前に出るしかない。それで負け越したら仕方ない」と開き直ると、相撲の内容と同時に状態も尻上がりに復調した。1勝3敗からの勝ち越しは自身初。「開き直りと引きずらないことですね」と、メンタル面での学びも得た。
前日には、同部屋の朝東が序二段優勝を飾った。「ビックリした。ずっと一緒に稽古していたからうれしい」と喜ぶ一方「自分ももっと上に上がらないと。まずは元の位置に戻せたら」。仲間に活躍に刺激を受け、まずは三段目上位への復帰を誓った。
大阪府泉大津市出身で、幼少期からプロ野球・阪神の大ファン。18年春場所で朝塩本から改名した。猛虎は前日、巨人・戸郷にノーヒットノーランを喫し、朝阪神は「こっちもビックリしました」と苦笑い。それでも「及川投手はよかったし、ピッチャーは文句なしなので。バッターがもうちょっと上がってくれば大丈夫」と逆襲を信じていた。