「Ｂリーグ・チャンピオンシップ・決勝・第１戦、琉球７４－６２広島」（２５日、横浜アリーナ）

　２戦先勝方式の決勝第１戦が行われ、初優勝を狙う広島（ワイルドカード）は、連覇を目指す琉球（西地区２位）に６２－７４で敗れた。広島は前半を２５－４３で折り返すなど最大２４点差をつけられたものの、一時８点差まで迫る猛追で意地を見せた。第２戦は２６日に行われる。

　執念を見せた。希望を残しての敗戦にスタンドの半分を朱色に染め上げた広島ブースターからは拍手が起きた。下克上は終わらせない。ミリングＨＣは「後半は戦い続けて良いゲームができた。今日の敗戦から学んで明日は出だしから落ち着いて僕らのバスケットボールができればと思う」と前を向いた。

　初のＣＳ決勝の大舞台。前半は浮足立った。「私たちはちょっとエキサイトし過ぎた部分があった」と指揮官。序盤から立て続けに３ポイントシュートを決められ、自慢の堅守にほころびが生じた。相手は昨年王者で３年連続決勝進出の強豪。２５－４３で折り返すことになり、「琉球さんの方が落ち着いていた」と認めるしかなかった。

　それでも後半から反撃に転じ、第４クオーターに限れば１９－１２。点差をつけられても食らいつき続ける“らしさ”は見せた。チーム最多の１５得点を挙げたブラックシアーも「後半は良いリズムで作れたオフェンスもあった」と力を込めた。

　西地区３位でＣＳに進み、三遠、名古屋を撃破してたどり着いたファイナルの舞台。この日は今季限りで現役を引退するチームの顔・朝山の出場機会はなかった。ミスタードラゴンフライズとともに－。これまで数々の劣勢を跳ね返してきた広島がこのままで終わるはずがない。