錦織圭 右肩痛が悪化 第3セット前に途中棄権 「大きな離脱にならないことを願うのみ」
「テニス・全仏オープン」(30日、パリ)
シングルス2回戦が行われ、男子で元世界ランキング4位の錦織圭(ユニクロ)が前日に雨で中断した第15シードのベン・シェルトン(米国)との試合を第1セット途中から再開し、6-7、4-6で迎えた第3セットの前に右肩痛のため棄権となった。前回覇者ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は3回戦に進んだ。
錦織は不本意な形で3季ぶりの四大大会を終えた。出だしからサーブでは高く跳ばず、弱い振りでコースを突くだけだった。第1サーブの平均時速は相手より44キロ遅い157キロ。「第2セット中盤から痛みが増してきた。もう1セットはプレーできたかもしれないが、さらに悪くしてしまうと思い、やめる判断をした」と冷静な表情で説明。患部をかばいながらのプレーも限界だった。
右肩は3月のマイアミ・オープンで悪化した。その後は欠場が続き、全仏出場の決断は直前で「練習では2セットもできていなかった」と言う。しかも1回戦はフルセットで4時間を超え「体が慣れていなかった。(試合後は)全身の筋肉痛がものすごかった」と、ぶっつけ本番の激闘の代償もうかがわせた。
一方で収穫もあった。コーナーに多彩な球種を打ち込むなど技術は健在。「感覚が良くない中でストロークではまだまだ戦える。自信は付いた」とした上で「大きな離脱にならないことを願うのみ」と6月中旬の芝コートでのツアー大会出場を視野に入れた。