西田有志 チーム最多26得点で全勝スロベニア撃破 剛腕さく裂 妻・古賀紗理那に最高のバトン

 第2セット、スパイクを決める西田(撮影・中田匡峻)
 第3セット、得点を奪い盛り上がる(左から)石川、高橋藍、山内、西田、関田
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 「バレーボール男子・ネーションズリーグ、日本3-1スロベニア」(8日、西日本総合展示場)

 「買取大吉 バレーボール ネーションズリーグ男子福岡大会」の1次リーグを行い、昨年3位の日本は、2022年世界選手権4強のスロベニアに3-1で勝って6勝目(2敗)を挙げた。西田有志(24)=パナソニック=がチーム最多26得点を挙げた。日本は福岡大会の全試合を終了。スロベニアは初黒星(6勝)。最終第3週は18日からマニラで行われる。

 仮設された観客席が、大歓声と黄金のスティックバルーンを打ち鳴らす衝撃で大きく揺れた。日本は、五輪切符を狙い死に物狂いで戦うスロベニアに勝利。福岡大会を3勝1敗の好成績で終え、ブラン監督は「戦況を読む能力が上がってきた。チームスピリットがよかった」とうなずいた。

 西田の剛腕がさく裂した。ジャンプ力を高めるために、体重を6~7キロ絞って臨んだ今大会。ブロックを越える高い打点から何度も腕を振り抜くと、第1セットからサービスエースを連発した。相手リベロに直撃してから、自コートを飛び越えてアウトになる破壊力抜群のスパイクを何度も食らわせ、最後も自らの強打で勝負を決めた。

 高橋藍、石川が合流して間もなく、チームの状態が100%ではない中で存在感を発揮し、チーム最多の26得点をマーク。「それがオポジットなんで」と謙遜しつつ「タフな試合を勝ち抜くことができてよかった」と会心の汗を拭った。

 1972年ミュンヘン五輪以来、52年ぶりのメダル獲得を狙う日本にとって、今大会は夢舞台の“前哨戦”。メダルを争うポーランドには控えメンバーで臨んで手の内を隠し、世界ランクの近いスロベニアに競り勝てた意味は大きい。

 さらに西田にとっては、五輪出場権を狙って11日からの福岡大会に臨む女子日本代表主将で、妻の古賀紗理那に最高のバトンを渡すことができた。西田は「プレッシャーはかけずに、楽しめるような状態でやっていただけたら」と笑いながらエールを送った。

 「もっともっと追求して、世界一のオポジットになりたい」と西田。18日から始まるマニラ大会、決勝トーナメントを最高の結果で終え、パリの舞台につなげていく。

 ◆西田有志(にしだ・ゆうじ)2000年1月30日、三重県いなべ市出身。海星高からジェイテクト入り。2021-22年はイタリアリーグのビーボバレンティアでプレーした。22年にジェイテクトに復帰し、23年にパナソニックに移籍した。妻は女子日本代表主将の古賀紗理那。186センチ、89キロ。

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