日本代表“超速ラグビー”の片りん見せるも完敗の船出 エディー・ジョーンズHC「今後の大きな糧に」

 イングランドに敗れた日本代表
 選手をねぎらうジョーンズHC(撮影・佐々木彰尚)
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 「ラグビー・リポビタンDチャレンジカップ、日本代表17-52イングランド代表」(22日、国立競技場)

 日本代表はエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC、64)が9年ぶりに復帰してから初となるテストマッチに臨み、イングランド代表に8トライを奪われ17-52で敗れた。前半2分に先制したものの同14分に逆転を許し、その後は最大42点差をつけられるなど圧倒された。ただ、完敗の内容にもエディーHCは、コンセプトに掲げる“超速ラグビー”の仕上がりに一定の手応えを口にした。日本代表は29日と7月6日にマオリ・オールブラックスと対戦、13日にジョージア代表、21日にイタリア代表とのテストマッチに臨む。

 新生エディー・ジャパンの船出は、ほろ苦スタートとなった。世界ランキング5位の強豪を相手に、キャップ数の少ない若手中心のメンバーで臨むも、8トライを許して完敗。力の差を見せつけられた。それでも、エディーHCは「自分たちのラグビーはどういったものかを示すことができた」と前向きにとらえた。

 序盤は日本ペースだった。テンポよくボールをつないで連続攻撃。エディーHCがコンセプトに掲げてきた“超速ラグビー”の片りんを披露し、スタンドを沸かせた。指揮官も「最初の15分に関しては、とてもプレッシャーをかけることができていた」と手応えを口にした。

 ただ、その勢いは長くは続かなかった。前半14分に逆転を許すと、その後は防戦一方となり、前半を3-26で折り返す。ハーフタイム中、スタジアムから歓声を求めるアナウンスが出たが、観客の反応も薄かった。

 後半に入っても悪い流れを変えられず。一時は42点差をつけられた。劣勢の中、雰囲気を変えたのは新鋭たちの躍動だった。後半26分、フランカー山本の突破から最後はWTB根塚が待望のトライ。山本は初、根塚は2キャップ目の新戦力が期待に応えた。

 3年後のW杯を見据え、異例ともいえる8人が代表デビューを飾った。「非常に素晴らしいこと。若者の学びといった観点からも今後の大きな糧になる」とエディーHC。チーム最年長の主将・リーチも「この経験は必ず自分たちの財産になる」とうなずいた。日本の“超速ラグビー”が世界を驚かせる未来に向けて、まずは第一歩を踏み出した。

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