女子バレー 日本が東京五輪銀ブラジル撃破!パリ五輪1次L同組“前哨戦”制した 主将古賀「壁を越えようという思いで戦った」
「バレーボール女子・ネーションズリーグ・準決勝、日本3-2ブラジル」(22日、バンコク)
準決勝が行われ、日本は東京五輪銀メダルで、パリ五輪1次リーグで同組となっているブラジルを3-2で破って初の決勝進出を決めた。世界大会では2014年ワールドグランプリで2位になって以来、10年ぶりのメダル獲得を確定させた。日本は第1セット、途中出場の和田由紀子(日本バレーボール協会)の活躍で26-24で先取。2-2で迎えた最終第5セットは石川真佑(ノバラ)や古賀紗理那(NEC)のスパイクで15-12で奪った。難敵との死闘を制し、パリ本番へ弾みをつけた。
この試合までの対戦成績は45勝94敗。日本が大きな壁となっていた東京五輪銀メダルのブラジルから金星を挙げた。1次リーグを12戦全勝でトップ通過した相手を激戦の末に撃破。真鍋監督は「競った場面で選手たちが気持ちを強く持ってくれた」と、パリ五輪に弾みをつける勝利を喜んだ。
大車輪の活躍をみせたのがチーム最多21得点の22歳、和田だった。「ミスを恐れず思い切り攻めていこう」と意気込んでいたアタッカーは第1セット途中からコートに入ると、強烈なスパイクを連発してチームに勢いをもたらした。起用が的中した監督は「世界のトップチームに勝つ時はラッキーガールが必要。今日は和田が良かった」とたたえた。
右肩にテーピングを張りながらも18得点と奮闘した主将の古賀も「チームとして組織的に戦うことができた。いつも壁として立ちはだかる相手。(ブラジルという)壁を越えようという思いで戦った」と一丸の勝利に手応えを口にした。
パリ五輪の1次リーグで対戦予定のブラジルとは、16年リオデジャネイロ五輪、21年東京五輪でも1次リーグで戦い、ともに0-3ストレート負け。直近では3戦連続で2-3で敗れていた。
銅メダルだった12年ロンドン五輪以来、3大会ぶりのメダルを狙う中で、“前哨戦”を制した意味は大きい。日本女子に表彰台を狙えるだけのポテンシャルがあることを、世界に示す価値ある一勝となった。