「陸上・日本選手権」（２７日、デンカビックスワンスタジアム）

　女子１５００メートル予選２組が行われ、３分５９秒１９の日本記録保持者で、２１年東京五輪女子８位入賞の田中希実（２４）＝ニューバランス＝が４分８秒１６の１着で２８日の決勝に進出した。優勝すれば２０１０年の吉川美香以来２人目の５連覇となる。

　今大会は主戦場の１５００メートル、５０００メートルに加えて「挑戦」と位置づける８００メートルと合わせて３種目出場する。４日間で最大５レースとなるが「３種目を駆け抜ける４日間が目標。ハードスケジュールの中攻めていく」と目を輝かせていた。

　５０００メートルでは既にパリ五輪代表に内定済み。８００メートルは参加標準記録の１分５９秒３０、１５００メートルでは参加標準記録の４分２秒５０を突破して優勝すれば即時内定する。１５００メートルでは世界陸連が定めるパリ五輪の世界ランクで出場圏内につけているため、今大会３位以内で五輪切符がほぼ手中になる。

　レース後、田中のコメントは以下。

　「序盤は無理せずにいった。着順だけなのでタイムは意識してなかった。予選でも落ちるかもと思うぐらい緊張した。決勝というつもりで走った。

　（決勝は）優勝はもちろん狙いたい。ペースメーカーの力も借りながらタイムも狙えたら。

　（４日間で最大５レース）明日が当たり前にあると思わずに今日の全力を注ぎ込めた。種を大事に育てて開花させるような、じっくりと過ごす４日間にしたい」