日本選手権で異例の救済措置 1500Mで選手の接触から集団転倒の悲劇 抗議&上訴で飯沢ら6人が救済 決勝は12人→18人に

 「陸上・日本選手権」(27日、デンカビックスワンスタジアム)

 今夏のパリ五輪切符がかかった真剣勝負の最中に、異例のアクシデントがあった。男子1500メートルの予選2組で選手同士の接触があり、22年日本選手権1500メートル王者・飯沢千翔(住友電工)ら複数人が転倒するハプニングが発生した。まさかの集団転倒劇に会場内はどよめきが起こった。

 本来、決勝には予選2組のそれぞれ上位6人、つまり合計12人が進むはずだった。ただ、今回のアクシデントにより飯沢を含む6人に救済措置がとられた。そのため、28日の決勝では異例の18人で戦う運びとなった。

 日本陸上競技連盟は6人が救済に至った経緯も説明。集団の中でオープン参加のキビリチが飯沢を押す形となり飯沢が転倒。審判長はそもそもの原因が飯沢の進路妨害にあったとみて、飯沢を失格とした。飯沢が転倒し、それに巻き込まれる形で転倒した5選手が抗議を行い、救済されることになった。

 その後、飯沢が抗議および上訴。ジュリーは飯沢は進路妨害にあたらないと判断し、飯沢の救済が決まった。

 決勝では参加標準記録の3分33秒50を突破して優勝するとパリ五輪代表に即時内定する。

 レース直後、飯沢のコメントは以下。

「(接触転倒は)しょうがない。調子もだいぶ良かった。自分もびっくりしている。(転倒時の状況について、接触したキビリチは)ペースメーカーなので前にいかなきゃという思いも強かったと思う。でも押されたのではなく足が絡まっただけ。(足の状態は)すり傷だけなので。興奮してるのでわからないけど何もなければ(決勝も)走る」

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