男子100m サニブラウン以外に参加標準突破者は現れず 山崎強化委員長「厳しい。あまり期待してはいけないかな」
「陸上・日本選手権」(30日、デンカビッグスワンスタジアム)
男子100メートルはパリ五輪に内定済みのサニブラウン・ハキーム(東レ)が不出場。残り2枠の五輪切符を巡る実質的な“最終選考会”だったが、決勝では昨年王者の坂井隆一郎(26)=大阪ガス=が10秒13(10秒129)で2連覇を飾った。東田旺洋が10秒14(10秒134)で2位。昨年の世界選手権代表の柳田大輝(20)=東洋大=は同タイム着差ありで10秒14(10秒139)の3位となった。
サニブラウンに続く参加標準(10秒00)突破者は現れず、選考は東田が有力に。坂井は世界ランクで56位以内であれば代表入り、柳田は坂井の世界ランク次第という微妙な状況となった。
日本陸連の山崎一彦強化委員長は、選考期間中の9秒台がサニブラウンだけにとどまった現状について「今まで複数名9秒台を出してきたこともあって、今年はサニブラウンしか切っていない。一つの目安として何名出せるかがあったが、結果として出なかった。このままでは厳しい。あまり期待をしてはいけないかな」と、パリでの戦いに厳しい目を向けた。
リレーメンバーを含めた選考については「サニブラウン以外はリレーも重視しながら。チームジャパンとしてメダルを取るのは悲願でもある。メダルを目指して選手達はその気持ちでやってほしい。スケジュールはきついが、その辺りも加味していく」と語った。