男子100Mは坂井、東田 桐生、柳田はリレーメンバーで選出 日本陸連がパリ内定選手発表

 日本陸上競技連盟は4日、2日に世界陸連(WA)が発表したパリ五輪の最終世界ランキングをもとに代表内定選手を発表。陸上男子100メートルの残り2枠は、日本選手権を2連覇した坂井隆一郎(26)=大阪ガス=と、東田旺洋(28)=関彰商事=に決まった。ともに初の五輪代表入り。日本選手権前まで有力候補だったホープの柳田大輝(20)=東洋大=は個人では無念の落選となったが、リレーメンバーとして選ばれた。桐生祥秀(28)=日本生命=もリレーメンバーで、3大会連続の代表入りとなった。

 実質的な“最終選考会”だった日本選手権(6月27日~30日、新潟)では、男子100メートル決勝で向かい風0・2メートルの条件下、昨年世界選手権代表の坂井が10秒13(10秒129)で2連覇。伏兵・東田が10秒14(10秒134)で2位。昨年アジア選手権優勝の柳田は同タイム着差ありで10秒14(10秒139)の3位。1位と3位の差がわずか0秒01という、歴史的な大接戦の末に決着した。桐生は10秒26の5位だった。

 この結果により、2日に発表された世界ランクでは、坂井が世界陸連が定めるパリ五輪の世界ランク(7月2日確定予定)56位以内となる想定55位に浮上。日本選手の中では6番手の順位だが、日本陸連の選考基準では56位以内の選手の中では、日本選手権での順位が優先されるため、代表入りが確実となった。日本選手3番手の39位で、日本選手権2位の東田も確実に。日本選手2番手の32位ながら、日本選手権3位だった柳田は落選の見込みとなった。

 柳田は日本選手権で2位以内であれば、代表入りは確実だった。2位の東田との差はわずか0秒005だった。

 五輪切符は各国最大3枚。日本選手権前にサニブラウン・ハキーム(東レ)が代表権を獲得しており、残り2枚は日本選手権の結果次第となっていた。期間内に参加標準記録10秒00の突破者がサニブラウン以外に出なかったことから、即時内定はなし。選考条件に照らし合わせると、2位の東田がほぼ確実にしており、残り1枠を優勝の坂井と3位の柳田で争う構図となっていた。

 ポイント面でも、55位の選手が1216点、日本勢6番手の坂井が1211点、56位の選手が1210点。坂井は『想定55位』でギリギリランクイン。日本選手権の優勝もわずか0秒005だったが、世界ランクもわずか1点が明暗を分けることとなった。

 また、男子200メートルでは、パリ五輪出場権を獲得できる48位以内の世界ランク44位となり、16年リオ五輪400メートルリレー銀メダリストの飯塚翔太(33)=ミズノ=が日本短距離界では08年北京五輪の朝原宣治氏以来となる4大会連続の五輪出場が決まった。また、女子100メートル障害では昨年の世界選手権代表の田中佑美(25)=富士通=が切符獲得の40位以内となる世界ランク39位で代表入りした。女子三段跳びは森本麻里子(オリコ)が同種目で日本女子選手初の代表入り。男子400メートルで日本記録を持つ佐藤拳太郎(富士通)や同走り高跳びの赤松諒一(西武プリンス)、真野友博(九電工)、やり投げのディーン元気(ミズノ)らも圏内に入った。

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