引退発表の古賀紗理那が出発「パリに集中したかった」五輪以外での引退は「選択肢なかった」夫の西田有志に感謝も「決断は一方的に」

 バレーボール女子日本代表の主将でエースの古賀紗理那(28)=NEC=が10日、パリ五輪(7月26日開幕)への出発前に羽田空港で取材に応じた。前日に自身のインスタグラムでパリ五輪を最後に現役を退くことを発表したが、「しっかり発表してパリに集中したいのが一番だった。チームも私も集大成なので、パリでしっかりとハイパフォーマンスを出せるようにしたいということで発表した」と明かした。引退を決めた経緯などは8月に予定している記者会見で詳しく話すというが、Vリーグ等を現役最後の花道にすることは「選択肢になかったです」と、五輪に懸ける強い思い入れをにじませた。

 夫で男子代表の西田有志(24)については「この(引退の)決断をするときは一方的に決めたが、基本的に私の意見を尊重してくれるので、主将になってから大変なこともあったが、この3年間本当にたくさん支えられた」と感謝。東京五輪で1次リーグ敗退に終わってから、パリ五輪への強い思いを抱いていたといい、「私自身が一番悔しい思いをして、パリまでしっかり結果を残して終わりたいという気持ちだった。私はこの競技が本当に好きなので、感謝の気持ちを込めてプレーしたい」と語った。

 退路を断って挑む大舞台に向けて「目標は絶対メダルを取ること。それは自信を持って、胸を張って言いたい。タフなゲームが続くと思うが、それぞれが(プレーの)精度とか、ちょっとずつの勇気(を出すこと)で変わると思う。それをコートの中で体現したい」と力を込めた。

 ◆古賀紗理那(こが・さりな)1996年5月21日、熊本県出身。母の影響で小学2年からバレーボールを始めた。大津中3年時は全日本中学校選手権で3位。信愛女学院高に進学し、高校2年時から日本代表に選出された。3年時はインターハイ準優勝。卒業後の2015年からNECに所属。23-24年シーズンは皇后杯とVリーグを制する2冠で2連覇に貢献し、MVPを獲得した。21年東京五輪代表。180センチ。最高到達点は305センチ。夫は男子日本代表の西田有志。

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