女子やり投げ・北口 今季自己最高の逆転Vで五輪へ弾み!体の硬さで伸び悩むも伸びやかさ戻った納得のラスト一投

 今季自己最高記録で逆転優勝した北口榛花
 試合中に笑顔を見せる(ロイター=共同)
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 「陸上・ダイヤモンドリーグ」(12日、モナコ)

 女子やり投げで昨年の世界選手権を制した北口榛花(26)=JAL=が今季自己最高の65メートル21で優勝した。2位で迎えた最終6投目に逆転し、パリ五輪に弾みをつけた。4月の第2戦に続く今季2勝目、通算8勝目。他のパリ五輪日本代表勢は女子5000メートルの田中希実(ニューバランス)が今季自己最高の14分40秒86で3位に入った。男子110メートル障害は泉谷駿介(住友電工)が終盤に転倒し、途中棄権。世界選手権3連覇中のグラント・ホロウェー(米国)が13秒01で制した。

 最終6投目、北口は観衆に手拍子を求め、大きく体を使った助走から勢いよくやりを投げた。背後では巨大なモナコ国旗がはためき「風も後ろから吹いていそうだったので、思い切って投げられた」と今季初の65メートル超えをマーク。約1カ月後の本番へ勢いのつく好内容に会心の笑顔で喜んだ。

 1投目に今季の自己最高を更新する64メートル63を投げ「いい入りができた」と手応えがあった。その後はトラック競技の進行などとの関係で出番を待たされ、うまくかみ合わない投てきが続いたが、集中を高めて挑んだ最後に納得の1本を出した。

 今季は体に硬さを感じ、記録がやや伸び悩んでいた。6月末の日本選手権では優勝を決めたものの、記録は62メートル87と不本意な数字に終わり「納得のいく結果が出ていない。海外のトップ選手が数字を出している中で、(自分の記録が)上がってこないのはストレスがある」と危機感をのぞかせていた。

 そこからきっちり修正してきた。「私はスピードやパワーに頼った投げではない。大きさ、柔らかさをどうやって出すか、一から見つめ直した」という。トレーナーに依頼して入念なケアを受け、本来の伸びやかな動きを取り戻してきた。

 この後は拠点のチェコで調整し、20日のDLロンドン大会を経て本番に向かう。「ロンドンでもう一回いい感覚で投げて、五輪に臨みたい」とイメージを描いた。

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