パリ五輪代表・玉井陸斗 17歳が驚異の100点超締め 飛び込み日本勢メダル1号へ「今できることできた」
「飛び込み・日環アリーナダイビングカップ」(14日、日環アリーナ栃木)
男子高飛び込み決勝で、パリ五輪代表の玉井陸斗(17)=JSS宝塚=が517・95点で優勝した。最終演技は驚異の100点を超えで、国内最終戦を上々の結果で締めた。30日にパリに向けて出発し、2度目の夢舞台へ向かう。女子3メートル板飛び込みに出場した三上紗也可(日体大大学院)も328・55点で1位となった。
万全の調整ぶりを見せた。玉井は1本目に83・20点の高得点をマークすると、6本目の得意技・5255B(後ろ宙返り2回半2回半ひねりえび型)では、水しぶきが一切立たないノースプラッシュの演技で驚異の100・80点をマークした。
本番は準決勝と決勝が同日に行われるため、この日の予選、決勝は本番を想定して消化。パリ五輪前の国内最終戦を上々の結果で締め、玉井は「よかったです。自分の今できることができた。(全ての演技が)安定していたのが収穫」と大きくうなずいた。
東京五輪は14歳だったが、高校3年生になった。当時は「不安な気持ちが強かった」が、22年世界選手権で獲得した銀メダルなど、国際大会で多くの実績を積み重ねて「落ち着いている」と精神的に大きく成長。「東京五輪は未知だったけど、ある程度対策できているのかな」と頼もしく語った。
30日にパリへ向けて出発する。機内では現地の時間に合わせて睡眠を取ったり、こまめにストレッチを入れるなど時差対策を予定しており余念はない。「飛び込み界で日本人でメダルを獲得した人はいない。自分が第1号としてメダルを目標に。自己ベストだったり、自分でできることはやりたい」。飛び込み界の悲願を背負うエースが、2度目の夢舞台へ挑む。