朝乃山重傷 長期休場へ 4日目取組で左膝前十字靱帯断裂、手術へ

 「大相撲名古屋場所・5日目」(18日、ドルフィンズアリーナ)

 4日目の取組で左膝を負傷した東前頭12枚目の朝乃山(30)=高砂=が5日目から休場した。休場は2場所連続通算13度目。診断結果は左膝前十字靱帯断裂などの重傷で、手術を予定。半年以上の長期離脱が確実で、三段目などへの転落は避けられない見通しとなった。幕内の土俵では、横綱照ノ富士が豪ノ山を下して無傷5連勝。大関琴桜は御嶽海の下手投げに屈して2敗目を喫した。全勝の照ノ富士を1敗で平幕5人が追う展開となった。

 朝乃山のケガは、やはり重傷だった。この日、日本相撲協会に「左膝前十字靱帯断裂、左膝内側側副靱帯損傷、左大腿(だいたい)骨骨挫傷にて、現時点では約2カ月の加療を要する見込み」との診断書を提出。前日の一山本戦で押し倒された際、内側に膝が入った状態で尻もちをつき、もん絶した。自力で立ち上がれずに車いすに乗せられ、病院へ向かっていた。

 師匠の高砂親方(元関脇朝赤龍)は「しっかり手術して治した方がいい」と方針を説明。「半年とかはかかるでしょう」と見通しを明かした。秋場所を全休した時点で幕下へ転落する見込み。昨年春場所で右膝前十字靱帯を断裂して同4月に再建手術を受けた若隆景は、3場所連続で全休して同九州場所で復帰した。朝乃山が同様に来年春場所で復帰できたとしても、三段目からの出直しとなる可能性が高い。

 4月の春巡業で右膝を痛め、夏場所を全休。復帰した今場所は3連勝と好発進したところで、またアクシデントに見舞われた。師匠は「本人が一番悔しい。落ち込むでしょうけど、しっかり治して、しっかり復活させたい」と弟子を気遣った。

 不祥事による出場停止で大関から三段目まで降下した後、地道に番付を戻してきた朝乃山。今度は無念の負傷で、再び復活への険しい道を歩むことになった。

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