新入幕・白熊 「大の里と優勝決定戦で当たりたい」 同部屋&中学、高校、大学後輩に負けん!人気急上昇中
日本相撲協会は26日、大相撲秋場所(9月8日初日、両国国技館)の番付を発表し、白熊(25)=二所ノ関=と阿武剋(24)=阿武松=が新入幕を果たした。白熊は茨城県阿見町の部屋で会見し、中学、高校、大学でも1年後輩となる関脇大の里との同部屋優勝決定戦を目標に掲げた。北の若(八角)は再入幕。また、名古屋場所で左膝前十字靱帯(じんたい)断裂などの重傷を負った元大関の朝乃山(高砂)は十両に転落した。
何度も名前が出た。「素直にうれしい」と心境を語った白熊は「やっと大の里に少し近づくことができたかな」と“戦友”の存在を口にした。能生中、海洋高、日体大の後輩。昨年の名古屋場所後、新十両に同時昇進して以降は差を広げられていた。同じ幕内力士となった喜びに頬が緩んだ。
名古屋場所は12勝3敗で十両優勝。師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)が「急激に成長した」と認める躍進のキッカケも、大の里だった。夏場所で史上最速Vを飾った仲良しの後輩の姿に、白熊は「このままじゃダメだ」と一念発起。稽古量を倍増させ、ぶつかり稽古で元横綱の師匠の胸も借りて砂にまみれて結果につなげた。
対戦したい力士を問われても「いずれ大の里と優勝決定戦で当たりたい」と回答。同部屋力士による幕内の優勝決定戦は、1997年九州場所の貴ノ浪-貴乃花が最後。師匠は「自分次第でしょう。今の10倍ぐらい稽古をしないと」と笑い、精進を求めた。
愛らしい風貌とマッチした珍名で、人気も急上昇中の白熊。「まずは勝ち越し」と意気込み「本当にすごい。一日でも早く追いつきたい」と、大の里に負けない活躍を誓った。
◇白熊優太(しろくま・ゆうた)本名高橋優太。1999年5月25日生まれ。福島県須賀川市出身。日体大から二所ノ関部屋に入門し、22年夏場所で初土俵を踏んだ。同名古屋場所から序ノ口、序二段と連続優勝。23年秋場所で新十両。今年初場所で、高橋から白熊に改名。趣味は料理、お菓子作り。家族は両親、兄、妹。186センチ、166キロ。得意は右四つ、寄り。