渡辺雄太「成長した姿をお見せできれば」千葉J入団会見 12年ぶりの日本復帰で初Bリーグにワクワク「優勝目指して」

 バスケットボールの米プロ・NBAで日本人最長の6シーズンプレーした日本代表の渡辺雄太(29)が27日、都内で、Bリーグ1部(B1)・千葉Jの入団会見に臨んだ。契約の経緯や、自身初の同リーグでのプレーへ向けて展望を語った。契約形態、金額は非公表。

 渡辺の第2章が始まった。短髪を整髪料で固め、黒のスーツ姿で登場。自身初のBリーグでのプレーに胸を躍らせながら「(千葉Jの)ユニホームを着て、プレーできることはすごく光栄。優勝を目指して頑張っていきたい」と決意表明した。

 千葉Jに決めた理由は、心の溝を埋めてくれたことだった。渡辺は高校卒業後に渡米し、日本人2人目のNBA選手としてデビューした。平均寿命4~5年と言われるほど過酷な競争下で6季もプレーする中、昨季終盤には張り詰めていた緊張の糸が切れ、メンタルが崩壊。ストレスなく競技に打ち込める環境を求め、国内参戦を決断した。

 千葉Jとの契約交渉では、自身を欲している熱量に加え、NBAを去る大きな理由となった精神面のケアを強く説かれた。渡辺は「メンタルの問題は話題にしたくないのが普通。けど『バスケットを楽しめる環境をつくってあげたい。そこを全力でサポートしたい』と、強調してくれたのは千葉Jだけだった」と心を打たれ、数あるオファーから入団を決意した。

 パリ五輪後は休養を取り、2日前からチームの練習に参加。9月15、16日に行われるプレシーズンマッチへの出場に向けて調整している。

 11年間米国でプレーしてきた渡辺にとって、日本のプレーは高校生以来で、これからBリーグで起こること全てが初めての経験となる。「どのチームとの対戦、日本で行ったことのない場所での試合、日本の皆さんの前でプレーができることは本当に楽しみ。アメリカに行って成長した姿をお見せできれば。全ての面でBリーグを楽しんでいきたい」。プロバスケットボール選手としての次のステージを見据える渡辺の目が輝いていた。

 ◆渡辺雄太(わたなべ・ゆうた)1994年10月13日、香川県三木町出身。尽誠学園高2年で日本代表候補に選出され、米ジョージワシントン大に進学した。18年にNBAグリズリーズとツーウエー契約を結び、同年10月にNBAデビュー。ラプターズ、ネッツを経て、23-24年はサンズとグリズリーズでプレー。21年東京五輪、24年パリ五輪に出場。好物はうどん。父・英幸さん、母・久美さんとも元日本リーグ選手。妻は元フジテレビアナウンサーの暁子さん。206センチ。

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