飛び込み・玉井陸斗 17歳で5度目の日本一!台風で短縮日程も2位と100点差つけ圧勝「成長した姿見てもらえた」

 自撮りをする馬淵コーチ(右)と玉井
 圧巻の演技を見せる玉井陸斗(撮影・石湯恒介)
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 「飛び込み・日本選手権」(1日、インフロニア草津アクアティクスセンター)

 男子高飛び込み決勝が行われ、パリ五輪で日本勢初の銀メダルを獲得した玉井陸斗(17)=JSS宝塚=が524・50点で、2大会ぶり5度目の優勝を果たした。台風10号の影響で競技日程が変更される異例スケジュールの中、五輪メダリストの貫禄を見せた。2位に東京五輪代表の西田玲雄(岡三リビック)、3位に金戸快(セントラルスポーツ)が入った。

 パリの地で日本勢悲願の表彰台に立ったスーパーエースが、国内戦で実力を見せつけた。玉井は1本目から89・60の高得点をたたき出すと、4本目の逆立ち種目では全体最高得点となる99・00点をマーク。五輪でメダルをたぐり寄せた最終6本目の得意技・5255B(後ろ宙返り2回半2回半ひねりえび型)では、水しぶきが一切立たないノースプラッシュで沈めた。

 2位とは約100点の大差をつけ、1本演技を飛ばずとも優勝が決まった圧勝。昨年は腰痛で欠場したため連覇記録は途絶えているが、17歳にして5度目の日本一を達成し、「今までにないくらい観客が多かった。成長した姿を見てもらえた」と笑顔で振り返った。

 開催100回目を迎えた今大会は、台風10号の影響で日程が短縮。予選と決勝の2試合が実施される予定だったが、予選なしで決勝のみを行う“一発勝負”となった。

 通常なら決勝は12人で競技するが、予選の絞り込みがないため異例の大所帯となる20人が出場した。1人ずつ演技する飛び込みの試合は、参加人数が多いほど待ち時間は長くなる。体が冷えるなどのアクシデントが発生しやすくなるが、玉井は温かいシャワーを浴びたり、プールサイドを歩いて体を動かし続けるなど工夫。普段と違う試合スケジュールにも難なく適応して見せた。

 次戦は国民スポーツ大会(9月14~16日、佐賀)に出場予定。シーズン最終戦を最高の結果で締める。

 ◆玉井陸斗(たまい・りくと)2006年9月11日、兵庫県宝塚市出身。高飛び込みが専門種目。小学1年から本格的に競技を始め、19年4月の日本選手権で最年少優勝を達成した。世界選手権では、22年大会で日本勢最高位の2位。21年東京五輪では7位入賞を果たし、24年パリ五輪では日本勢初の銀メダルを獲得した。兵庫・須磨学園高3年。160センチ、55キロ。五輪最多出場記録を持つ寺内健さんらを育てた馬淵崇英コーチの指導を受ける。

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