照ノ富士休場 またも横綱不在場所に 伊勢ケ浜親方「巡業中の左膝負傷が一番大きい原因」 秋巡業で復帰を目指す
取組編成会議が6日、両国国技館で開かれ、名古屋場所で10度目の優勝を飾った横綱照ノ富士(32)=伊勢ケ浜=は休場が決まった。休場は2場所ぶり通算22度目で、2021年の秋場所の横綱昇進後では在位19場所で11度目となる。名古屋場所で負傷した左膝を手術した十両朝乃山(高砂)、十両妙義龍(境川)も休場で、十両以上の初日からの休場者は3人。
成績次第で大関昇進の可能性がある関脇大の里(二所ノ関)は初日に熱海富士(伊勢ケ浜)、2日目に翔猿(追手風)と対戦。大関陣は琴桜(佐渡ケ嶽)が初日に小結平戸海(境川)、2日目に隆の勝(常盤山)を、豊昇龍(立浪)は初日に隆の勝、2日目に小結大栄翔(追手風)を迎える。
またしても横綱不在の場所になった。照ノ富士は8月23日の東京・大田区巡業の稽古中に左膝を負傷。同29日の横綱審議委員会の稽古総見は、糖尿病と膝のケガを理由に欠席した。以降も相撲をとる稽古は再開できなかった。
報道陣の電話取材に応じた師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は、本人から休場の申し出があったことを明かし「調整が間に合わなかった。巡業中に膝を痛めて、それが一番大きい原因」と説明。ケガに加えて「血糖値が上がって下がらなかった。体重が10キロ以上落ちてますから」と、持病の糖尿病による体調不良も理由に挙げた。
名古屋場所は初日から10連勝するなど、改めて格の違いを示した照ノ富士。初場所を含めて今年2度目の優勝となったが、春、夏場所は途中休場していた。2場所連続皆勤したのは、22年夏~名古屋場所が最後だ。
「順調だったけど、膝のケガですよね。全治2週間ぐらいなので、それが良くなればまたやれると思う」と伊勢ケ浜親方。今後は10月1日から始まる秋巡業での復帰を目指す。