玉鷲 青葉城に並ぶ歴代1位!初土俵以来無休の1630回連続出場を記録 “鉄人”の異名に「つけていただいたら守らないと」

 佐田の海のはたき込みに敗れた玉鷲(右)
 大相撲秋場所2日目の取組に臨む玉鷲。初土俵から通算1630回連続出場となった
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 「大相撲秋場所・2日目」(9日、両国国技館)

 平幕玉鷲が初土俵以来無休の通算連続出場を1630回に伸ばし、史上1位の青葉城に並んだ。2004年初場所の初土俵から足かけ20年。最年長記録を含めて2度の優勝を誇る39歳9カ月の“鉄人”が、また金字塔を打ち立てた。大関陣は琴桜が隆の勝を寄り切って2連勝。豊昇龍も小結大栄翔を下し、初日を出した。関脇大の里は翔猿を退けて連勝発進。1場所での大関復帰を目指す関脇貴景勝は王鵬に寄り切られ、2連敗となった。

 前のめりに倒れたが、金字塔を打ち立てた39歳の玉鷲に万雷の拍手が降り注いだ。取組後は支度部屋に報道陣が殺到し「すごい人だな」とニヤリ。館内には偉業を祝うボードを持ったファンの姿も目立ち、「うれしい。ここまで頑張ってきて良かった。いいご褒美」と感慨を込めた。

 03年秋にモンゴルから来日し、04年初場所の初土俵以来、一度も休むことなく土俵に上がり続けてきた。30代に入ってからも進化を続け2度も賜杯を抱き、いつしか“鉄人”の異名がついた。「(称号を)つけていただいたら守らないといけない。すごくいい勲章」。

 11月には40歳になる不惑の大ベテランだが、人知れず惑いや憂いとも戦ってきた。近年は朝起きた瞬間、体が重くて仕方ない。「一つ一つパズルのように(ほぐしていく)。朝が一番年を取ったと感じる」。たまに誘われて酒を飲んだ際も二日酔いが以前よりひどく、丸一日つぶれることもある。けがも絶えない相撲道だが、「けがしても見せないように。感情も喜びはどうしても出ちゃうが、苦しみは(表に)出さないように」。笑顔の裏でグッと歯を食いしばって雨風をしのぎ、気の遠くなるような数字をコツコツと積み重ねてきた。

 土俵に上がる最大のモチベーションは2人の愛息の存在。長男は小学3年となり、周りからも「テレビの(中継で相撲を取っている)パパ」と認知され関取の仕事を理解するようになった。19年1月に初優勝した当日に誕生した次男も5歳になった。「下の子が(来春)小学校に入っても1、2年くらいは続けたい」。最強のアラフォーにとって、この金字塔も通過点に過ぎない。

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