パリ五輪金の日下尚も同級生・大の里の強さに仰天「バケモン強いっすね!大野将平さんみたい」
「大相撲秋場所・6日目」(13日、両国国技館)
パリ五輪レスリング男子グレコローマンスタイル77キロ級金メダリストの日下尚(23)=三恵海運=が大相撲NHK中継のゲストで解説席に登場した。
重量級でも鋭い出足を生かした前進力が武器で、付いた異名が「相撲レスラー」の日下。実際に小学生時代から中学まで、レスリングと並行して相撲に打ち込んだ。国技館での相撲観戦は2回目だが、その土俵で相撲を取った経験もある。「見るのとやるのは違うので、すごく新鮮な気持ち。めちゃくちゃ緊張した。昔相撲をやっていた身として、まさか解説席に自分が座ることがあるのかと思っていたけど、本当に光栄なお仕事だった」と解説席での観戦を振り返った。
今年2月には千葉県松戸市の佐渡ケ嶽部屋へ“出稽古”。差し手の技術や体重のかけ方などの助言をもらっていた。今月4日には同部屋へ金メダルを手に優勝報告も行った。それだけに、大関琴桜(佐渡ケ嶽)の取組には解説というよりも「マジで頼むから負けないでくれ」と思わず応援に力が入った。
思いに答えるように琴桜は御嶽海を下して1敗をキープ。日下は「めちゃくちゃ嬉しい。優勝してもらいたい。それはもう。もちろん自分の知ってる人たちにこんなことも立場で言うべきじゃないと思うんですけど、めちゃくちゃ祈ってます」と“兄弟子”の幕内初優勝を願った。
一方で、ただ一人無敗を守る大の里には衝撃を受けた。この日も序盤は好調だった正代を圧倒した姿に「バケモン強いっすね。びっくりしたっす。なんかその、技術とかうんぬんじゃなくて、シンプルに強さにビビりましたね。柔道の大野将平さんみたいな」と目を丸くしていた。
2人は日体大の同級生で、日下は「どこかで大の里さんと対談したいっすね。お願いします」とリクエスト。金メダリストと角界のホープの大型対談がいつか実現するかもしれない。