パリ五輪エペ団体銀の山田優が5年ぶりV!朝に39度の熱も奮闘 引退は2年延長で28年ロス五輪へ照準「金メダルを取って引退したい」

 優勝した山田優
 (右から)山田優、大谷謙介、松本龍、村山健太郎
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 「フェンシング・全日本選手権」(14日、沼津市総合体育館)

 開幕し、男子エペ決勝はパリ五輪で同種目の団体銀メダリストの山田優(山一商事)が大谷謙介(専大)を15-10で下し、5年ぶり3度目の優勝を果たした。

 不調を感じさせない切れ味鋭い動きで、優勝を勝ち取った。決勝では常にリードを保つ有利な戦いをみせ、先に15点目を奪取。「もちろんうれしい」と喜んだが、パリ五輪個人金メダルの加納虹輝(JAL)が不在だったことから「倒して優勝したかった」と苦笑いも見せた。

 実は体調不良だった。大会前日の13日に39度の高熱が出て「目も開けられないぐらいだった」。試合当日の朝になっても熱は39度を下回らなかった。棄権も考えたが、「去年めちゃくちゃ僕の応援が少ないのが寂しくて、『応援きてください!』って一杯声をかけた。いろんな方が来てくださっていて。負けてもいいから1試合だけ頑張ろうと、そんな気持ちだった」と出場を決意。試合では「負けたら『熱です!』って言い訳を考えてたんで最強状態です」と、気負わずに臨むことができた。

 21年東京五輪で団体金メダルを獲得し、『エペジーーン』として一躍話題になった。パリ五輪前までは26年アジア大会で現役引退するつもりだったが、五輪決勝を経て「弟のようにかわいがっている(今大会3位の)松本龍選手と一緒に立ちたいなと思った」と心境が変化した。28年ロサンゼルス五輪では「金メダルを取って引退したい」と再び頂点を目指すと宣言した。

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