錦織圭は大事取って不出場も日本勝利「まだ万全ではない」酷暑のデビス杯、波乱含みもエース西岡良仁が決めた
「男子テニス・デビス杯・ワールドグループ1部、日本3-1コロンビア」(15日、有明コロシアム)
前日2連勝で迎えた日本は、第3試合のダブルスで錦織圭に代えて望月慎太郎を起用し、綿貫陽介のペアで臨んだが、7-6、2-6、3-6で敗れた。続く第4試合のシングルスでは、世界ランク54位のエース西岡良仁が同237位のニコラス・メヒアを7-5、6-4で撃破。酷暑でヒートルールが適用されるなど波乱含みの展開の中、日本が3勝1敗で勝利を決め、来年の本戦出場が懸かる予選に進出した。
前日の第2試合で勝利を挙げていた錦織はこの日午前、添田豪監督と相談し、前日の試合の疲労などもありコンディションが万全ではないため、大事を取って出場を回避したという。添田監督は「(錦織と午前)10時くらいに話をした。まだ万全ではないので。昨日も暑い中試合をして、(今季)ツアーでもけがが再発している。彼自身も(ダブルスに)出たいけど、ちょっと難しいかもしれないと。(望月)慎太郎には昨日の時点で出番があると伝えていた」と説明した。
午後1時開始のダブルスでは、暑さ指数(WBGT)が基準を超えたため、大会のヒートルールに則り、第2セット終わりに10分間の休憩を経て最終第3セットに入ったが、若手ペアは試合巧者の相手ペアに競り負けた。
迎えた第4試合では、西岡が第2セットに0-4とリードされる苦境もあったが、脚がけいれんした相手のメディカルタイムアウト明けに怒濤(どとう)の6ゲーム連取を見せ、押し切った。計2勝を挙げて勝利に導いたエースは「ファイナルセットにいっても勝てるように持っていった。いいテニスができた」と胸を張り、「ランキングで見れば相手は格下と呼ばれるが、デビス杯はアップセット(番狂わせ)がある戦いなのでプレッシャーが大きかった。ただ、今回は錦織選手がナンバーツーで、(ダニエル)太郎君も控えていた。経験のある選手が控えにいたので気持ち的に楽で、(自分が負けても)勝ってくれるだろうと安心感があった」と頼もしげに振り返った。